くも膜下出血 前兆とmri検査・5つの前兆をチェック.頭痛等の症状は要注意。東京 北区.東京メディカルクリニック,夜間診察も

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くも膜下出血(SAH)について

くも膜下出血とは

脳出血の一つ「くも膜下出血」は、発症すると死亡率が約50%と非常に高く、とても怖い病気です。処置が遅れると再出血の危険性もあり、また後遺障害などのリスクもあります。
くも膜下出血は脳動脈瘤と言われる血管のふくらみがある日突然破裂することによって起こります。原因としてはこの脳動脈瘤破裂が殆ど(80から90 パーセント)です。頻度は1年で人口10万人あたり約 20 人(日本)、好発年令は 50から60才台、女性が2倍多く、危険因子として高血圧・喫煙・最近の多量の飲酒、家族性などが言われています。
一般にくも膜下出血は、なんの前ぶれもなく、ある日突然起こると思われていますが、最近の調査・研究から、くも膜下出血には特徴的な前兆ともいえる症状がいくつかあることが分かっています。
また、くも膜下出血は、中年期以降は誰にでも起こりうる病気だといえます。病気の特徴や、どんな人に起こりやすいのか、何をしておけばよいのかをきちんと知って対策をしておくことが重要です。
今回説明する、くも膜下出血の「症状」「前兆」「原因」「リスク」を知って、正しい対策を行うきっかけとしてください。

くも膜下出血

くも膜下出血

くも膜下出血とは?

くも膜下出血の症状


  • 激しい頭痛
  • 意識障害
  • 嘔吐

くも膜下出血が起こったときの典型的な症状は、「激しい頭痛」「意識障害」「嘔吐」などです。
特に頭痛を経験する人は多く、突然の持続する頭痛、瞬間的に痛みはじめた頭痛、バットで殴られた様な頭痛など表現は様々ですが、今までに体験した事の無い様な激しい頭痛といわれるほどの強烈な痛みが突然起こります。
ただし、頭痛をほとんど感じない例も少なくありません。「意識障害」も、比較的多くみられる症状です。
頭痛もなく、いきなり意識を失う例もあります。いびきをかいて寝たようになる例もみられます。そのほか、嘔吐や目の痛みなどの症状を経験する人もいます。
このような激しい症状が出た場合はくも膜下出血の可能性があるので、迷わず救急車を呼びましょう。
ただし、こうした症状は実際にくも膜下出血を起こしたときに経験するものでいわゆる前兆とは異なります。

くも膜下出血の前兆

では、前兆の症状とは、どういうものでしょうか。
主に下記の5つの症状をチェックしましょう。


  • 血圧が激しく上昇・下降する
  • 急な頭痛(頭痛はそれほど強くない場合もある)
  • 視力低下、めまい
  • 吐き気や嘔吐
  • 意識低下や頭の違和感(モヤモヤしたりボーとする)

くも膜下出血の前兆の特徴的な症状として、血圧が激しく上がったり下がったりすることがあります。
脳動脈瘤があり、生活習慣病がある場合には、血圧をこまめに計測して、理由に心当たりのない血圧の乱高下があったらすぐに受診してください。
その場合にもよく経験するのが、急な頭痛です。頭痛の程度は人によって異なりますが、経験する人が多いので「警告頭痛」とも呼ばれます。
前兆として起こる頭痛は起こらないこともありますし、その強さもさまざまです。
他にも、目の痛みや物が二重にみえる、まぶたが下がるなど、めまい、吐き気を感じる人もいます。頭のなかに違和感(モヤモヤしたりボーとする)を覚える人もいます。
こうした前兆症状は、しばらくすると治ってしまいます。ところが、その数日後に大きな発作を起こす例が少なくありません。
また、くも膜下出血の場合、前段階で動脈瘤から少量の出血があったり、動脈瘤が神経を圧迫したりして、軽度の症状がみられることがあります。
このような軽い症状の場合でも、なかなか治まらずに、引き続いて大きな発作を起こすことがあります。
頭の中で何か異様なことが起こっていると感じたり、前兆症状があったら、すぐに収まってしまった場合もできるだけ早く受診してください。

くも膜下出血の原因

くも膜下出血はくも膜下にはり巡らされた脳栄養血管の一部が切れる事により起こります。
そのほとんどは脳動脈瘤が原因とされていて、くも膜下出血を発症した日本人の約90%は脳動脈瘤の破裂から発症するとされています。
動脈瘤がなぜできるのかはまだよく分かっていませんが、血管の弱い部分(分岐部など)にできやすい傾向があります。
脳動脈瘤自体には自覚症状がありませんがMRI/MRA(血管の検査)による詳細な検査で発見できるため、破裂していない状態で治療が可能であればくも膜下出血の予防につながります。
なお脳動脈瘤は先天的な嚢状(のうじょう)動脈瘤、生活習慣病などによる動脈硬化が関与する紡錘状(ぼうすいじょう)動脈瘤、ストレスや動脈硬化による解離性動脈瘤に分けられます。
リスクが高い方には脳動脈瘤発見につながり、他の脳疾患予防にも役立つ脳ドックの受診がおすすめです。
一部の嚢状動脈瘤は家族発症が認められており、くも膜下出血もしくは未破裂動脈瘤が見つかった方がご家族内におられれば、発見される可能性が幾分高いと言えます。
一般的に脳ドックにて約5%の方に未破裂動脈瘤が見つかるとも言われています。
くも膜下出血はあまり男女差の無い病気ですので、男女問わず40代では一度は受けておきたい検査です。

脳ドックの検査はこちら

くも膜下出血のリスク

では、脳ドックなどMRI検査で脳動脈瘤が見つかった場合は、何に注意をすればよいのでしょうか。主に下記の3つのリスクに注意しましょう。


  • 高血圧
  • 喫煙
  • 家族歴

高血圧

くも膜下出血のリスク要因のなかでも、最も一般的なものは高血圧です。
高血圧の人は、そうでない人と比較すると、くも膜下出血による死亡リスクが約3倍(男性2.97倍、女性2.70倍)も高くなります。
血圧が高いと、動脈瘤にかかる圧力も常に高い状態にあり、それだけ破裂の危険性も高くなるためと考えられています。
また、くも膜下出血の前兆である、血圧の乱高下には十分な注意が必要です。

喫煙

くも膜下出血の最大のリスクとされるのが、喫煙の習慣です。
喫煙との関連性については、さまざまな調査が行われていますが、喫煙者のリスクは非喫煙者の2.2倍~3.6倍にもなります。

家族歴

親や兄弟などの家族に、脳卒中(脳出血、くも膜下出血、脳梗塞)の病歴がある場合も要注意です。
男女とも約2倍、リスクが高くなります。

脳動脈瘤

脳動脈瘤
MRA(MRIによる動脈の撮影)によって動脈瘤の有無がチェックできる

くも膜下出血の合併症と予後について

合併症

脳血管攣縮

くも膜下出血による出血や血液の貯留が脳血管を刺激し、血管が収縮することがあります。これは脳血流の障害を引き起こし、神経機能の低下や神経障害をもたらす可能性があります。


水頭症

くも膜下出血によって脳脊髄液の流れが阻害されると、脳室内の圧力が上昇し、水頭症を引き起こす可能性があります。水頭症は脳の機能障害や頭部の腫脹を引き起こすことがあります。


脳神経障害

くも膜下出血が脳神経に影響を与えることがあります。例えば、視覚障害、聴覚障害、顔面神経麻痺などが報告されています。


痙攣

くも膜下出血によって脳の神経組織が刺激されると、痙攣を引き起こす可能性があります。これは筋肉の不随意な収縮やけいれん発作として現れることがあります。


予後

死亡率

くも膜下出血は重篤な状態であり、早期の診断と適切な治療が重要ですが、重症なケースでは死亡率が高いことがあります。治療の遅れや合併症の存在が予後に影響を与えることがあります。


障害や後遺症

くも膜下出血の後、一部の患者は脳機能の障害や身体的な後遺症を経験することがあります。これには、認知機能の低下、運動機能の障害、言語障害、感覚障害などが含まれます。後遺症の程度は出血の場所と重症度によって異なります。


再出血

くも膜下出血の治療後、再出血のリスクが存在します。適切な治療とフォローアップケアの重要です。

くも膜下出血の診断

くも膜下出血の診断は主に以下の手順で行われます。

身体所見

「今まで経験したことがない突然の激しい頭痛」が典型的な症状です。また、悪心・嘔吐、意識消失、めまいが加わってくることもあります。


画像診断

くも膜下出血の有無、程度などを調べるために頭部CT検査を行います。しかし、出血が少量の場合や発症から時間が経っている場合には、CT検査では診断が難しい場合もあります。その場合は、腰椎穿刺で脳脊髄液を採取し、血液が混ざっているかどうかを調べる必要があります。また、頭部単純MRI検査を追加して診断することもあります。


出血源の検索

くも膜下出血と診断したら、根本治療を行うために、出血源の検索を行います。この検査方法は施設によって異なりますが、頭部造影CT(3D-CTA)検査や頭部MRA検査、脳血管撮影検査(カテーテル検査)を行います。

くも膜下出血の治療法

出血源と再出血予防の治療

くも膜下出血の原因の約80%は脳動脈瘤の破裂です。脳動脈瘤が破裂した場合には、出血源の処置を行ない、再出血を防ぐために脳動脈瘤の治療を行う必要があります。。開頭手術によるクリッピング術(脳動脈瘤の根元を金属製のクリップで挟み、脳動脈瘤に血が届かないようにして再出血を防ぐ方法)、または脳血管内治療(コイル塞栓術:カテーテルという細い管を脳動脈瘤の中まで入れ、管にコイルという非常に柔らかい糸状の金属を挿入して脳動脈瘤を内側から固めてしまう方法)が選択されます。

出血による脳損傷の治療

出血で損傷した部位の脳には、その後腫れが生じて二次的に損傷が進行することがあります。この場合は薬剤などで治療し、上記と並行して行なわれます。

脳血管攣縮(のうけっかんれんしゅく)の治療

脳血管攣縮とは、くも膜下出血を発症した3日後ごろに起こる脳の血管が細くなる現象です。2週間ほど続くと、脳に血流が届かなくなり、麻痺などさまざまな症状を引き起こして命に関わることもまれではありません。治療が困難な場合が多く、また治療薬の多くは出血源が治療されていないと使用できないので、早期の出血源処置が重要です。

正常圧水頭症の治療

正常圧水頭症とは、くも膜下出血の後で脳脊髄液が正常に循環しなくなる状態です。出血後1カ月ほどしてから認知症、意識障害、歩行障害、失禁などの症状が現れます。治療では、シャント手術(体内に細長い管を埋め込む方法)を行ない、脳脊髄液の循環を改善します。

リハビリテーション

くも膜下出血が起こると後遺症が残ることがあります。後遺症を軽くして上手に付き合っていくために、リハビリテーションは欠かすことができません。

 

 

 

いつもよりも強い頭痛を感じたら 家族や友人に相談したり、スマホでインターネットを調べたりする方が多いと思われますが、自己判断は大変危険です。出来るだけ早めに専門医の診断を受け必要であれば MRI 検 査を受けることをお勧めします。
長く続く頭痛に対しては 数時間続く頭痛、何日も続く頭痛、朝に強い頭痛、嘔気嘔吐を伴う頭痛、めまい感を伴う頭 痛など・・・症状は様々ですが、痛み止めの使い過ぎには注意が必要です。頭痛の度に痛み 止めを飲み続けることで効きが悪くなってしまいます。さらにはかえって頭痛を重くする場合もあります。
そうなると日常生活にも支障をきたしかねません。長く続くようであれば 一度 MRI 検査を受けて頭の中を詳しく調べてみましょう。

意外と知らない片頭痛5つの原因こちらのコラムも参考にしてください。

くも膜下出血は発症すると大変な病気ですので、主な原因となる「脳動脈瘤があるか」を調べて、今回説明した「くも膜下出血」の「症状」「前兆」「原因」「リスク」を知っておきましょう。

上記のような症状が出たらかかりつけの先生にご相談下さい。
当院では、内科にご相談下さい。

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